2012年1月11日水曜日

ポーランド・ヤノフ村の織物展




2週間前に偶然知りえたのですが、

馬喰町にCEDOK TOKYO STORE(チェドック トーキョー ストア)という

チェコ・ドイツ・東欧の雑貨、絵本を扱うShopがあって

店内ギャラリースペースで、2012年1月6日(金)から1月22日(日)まで

「ヤノフ村の織物展」 

が行われていることを知りました。



私は行くまではあまり知識の無かったポーランドという国なんですが、

実際に訪れた事ににより

チェコに匹敵する以上に魅力的なのを知ってしまい


もう、毎日ポーランドのことばかり考えてしまう純真無垢なお年頃ですので



行ってきましたよ。





しかし、馬喰町なんてオフィス街に

なにゆえ女子が喜ぶ雑貨屋さんがあるのか不思議に思いながら向かいました。

事前にグーグルマップで場所の確認をしていたので



迷うことなく目的の場所には



着いたのですが・・、







「 本当に、このビルですか?・・。 」





と我が目を疑いたくなる程に無骨なあまりにも朴訥とした建造物を前に


入るのを思わず躊躇しかけました。



しかし、たしかにビルの入り口を見ると

建物の外観からは似つかわしくないであろう

お若いカップルが入っていくので

私も足を踏み入れました。


私は四年間、新聞奨学生で千代田区配達していた事があるので

あの時たくさん配ったのと同じ60年後半70年代に建てられた

中規模ビルディングと同じ形式でしたので、


けして嫌いな設計ではないのですが、


思い出したくない記憶も蘇るのでちょっと困りました。





しかし!



ひとたびお店に入ると

そんな淀んだ気持ち一瞬で晴れてしまうほど

私の好物な品々で溢れかえっているのです。


チェコスロバキア時代のコップや70年代のドイツの生地、

幻想に眩くアンティークボトル

ロシア語で描かれている時をかさねた絵本達など

昔初めて代官山のポップチューントーキョーに入り込んだ時のような

心高ぶる気持ち踊る瞬間を久しぶりに味わいました。




そして今日来た目的である、ギャラリースペースの「ヤノフ村の織物展」


色とりどりのタペストリーが並べられていました。


ヤノフ村の織物は、現在ではもう織り手さんが5人しか存在しない貴重な織物なのだそうです。

ヤノフ村はポーランドの首都ワルシャワからポーランド第3の都市ビアヴェストックまで行き、それからローカルバスで
1時間半かかるベラルーシとの国境近くの村

そんな日本とは遠くかけ離れた場所の

そして伝承者がいないために

無くなってしまうかもしれない伝統工芸の品々に

出会えるなんて


とても貴重な体験でした。





現在・展覧会開催にあたって

残念ながら現在ヤノフ村に残るのは5人の織手
のみです。母から娘へと数百年にわたって受け
継がれてきたヤノフの織物の伝統の灯火は消
えようとしています。

今回の展覧会では5人全て織手さんに協力
を仰ぎ、作品を織っていただきました。全ての
織物は織手自ら羊毛から糸をつむぎ、染色し、
気の遠くなる時間を掛けて織った織物です。
伝統的な植物や星などのモチーフから、各々の
織手が想像力豊かに織り上げた生き生きとし
た動物達や村の生活の様子など一点一点こと
なる織物をどうぞお楽しみください。

日本でヤノフの織物が展示されるのは今回が
始めての試みです。ヤノフの織物の衰退は止め
ることは残念ながら出来ないかもしれません
が、日本での展覧会の成功がヤノフに良い知ら
せをもたらす事を願っております。

主催者SLOW ART


歴史

19世紀に入るとマゾフシャ県の織物の伝統は
衰退していき、多くの工房が閉鎖します。一
方、ポドラシャ県の小さな村ヤノフでは農村の
女性達の間で二重織り伝統や技術が伝承さ
れていきました。

家庭を飾る織物は村の女性達の間で嫁入り道
具として織られ、母から娘へと受け継がれてい
きました。また、丹念に長い時間を掛けておる
織物は家の財産でした。

しかし20世紀に機械織りが発達し始めると、高
価な手織りの織物は衰退していきます。1934
年、ワルシャワ大学のエレノア・ブルティンスカ
教授は伝統の手織りものを残すため、ヤノフ村
に入り織手達と共に新たな織物づくりを模索し
ます。従来の伝統的な星や植物などのモチー
フに加え、森に住む動物たちや村の生活を描
いた新たなモチーフはこの頃、村の女性達の発
送から生まれました。

1950年代、当時共産主義政党指導の元ポーラ
ンド各地に店舗を展開し、伝統工芸品の販売
や宣伝活動などを行っていたCepeliaなどの協
力もあり、ヤノフの織物は再び19世紀の活発さ
を取り戻します。

しかし1989年共産主義が終焉を迎えると、生
活様式の変化に伴い、織物の需要は減ってい
きます。伝道工芸品の販売や宣伝活動を行っ
てきたCepeliaの力もなくなり、織物が売れなく
なるにつれ織手の数も減っていきます。




「ヤノフ村の織物展-ポーランドの小さな村から、ぬくもりを紡ぐ手仕事」1/6(金)~1/22(日)@チェドック



期間中は無休で行われているとの事。




思わず楽しい場所発見しました。


ポーランドに感謝です。



チェコのキャラクター、もぐらのクルテクグッズいっぱいでした。







そしてですね、このビル



迷宮のラビリンスの塔には




他にも




永久に誘う



誘惑のエトランゼ商法で彩られた




お店たちで




人類の進歩と調和が、





ま ・ ち ・ ぶ ・ せ 、




しているのです。











502 n100<エヌ・ワンハンドレッド>/アパレルショップ
405 JAMCOVER EAST TOKYO  <ジャムカバー>/ ポーランド ハンガリーなど東欧雑貨
404 CEDOK<チェドック>/チェコ雑貨
305 MARKTE<マルクト>/ドイツ雑貨
304 Disk1 Atelier&Shop<ディスク・ワン>/ウェア、フランス雑貨
202 馬喰町ART+EAT<ばくろちょうアート+イート>/ギャラリー+カフェ
201 FOIL GALLERY<フォイル・ギャラリー>/ギャラリー
101 noya op<ノヤ オプ>/ジュエリー※金・土のみ13:00-19:00
B1F gallery αM<ギャラリー・アルファ エム>/ギャラリー
B1F TARO NASU gallery<タロウ ナス・ギャラリー>/ギャラリー




何ゆえにこのビルにはこんなにお洒落なお店が集結しているのか
不思議に思ったので店員さんに尋ねてみたところ
お姉さんは親切に教えてくれました。


なんでも


C E T =Central East Tokyo(セントラルイースト東京)

なる約8年前に東京R不動産が展開してきた都市計画で

CETとはアート・デザイン・建築の複合フェスティバル運動であり

神田、秋葉原、人形町など東京の東側一帯を大まかに
表するエリアの総称としての意味をも持つのがCETだそうです。


新宿や渋谷などの西側の地域より家賃が安く

地下鉄の駅も密集していて交通利便性が高い

そして最大の特徴は「改装OK」の物件が多いことで

今ではお洒落なカフェや雑貨屋、アート関係の事務所などが

西から東に大移動しています。

チェドックも3年前は駒込、ジャムカバーも去年まで下北沢にありました。



このあいだ私行ってきた、元中学校をリノベーションしたアートセンター

アーツ千代田 3331もCETのプロジェクトによって誕生していました。


かつて繊維問屋街として栄えたこの界隈が


新しいクリエイティブコンテンツが集結する創造の拠点に生まれ変わろうとしています。





6 件のコメント:

  1. こんにちは、ヤノフの織物で検索していたら、ブログを見つけて拝見させていただきました。去年の織物展来ていただき、ありがとうございます!今年も同じチェドックザッカストアで1月5日から20日まで「ヤノフの織物展2013」開催しています。もし、お時間があればぜひ遊びにいらしてください。
    http://slowart.blogspot.com/2013/01/2013_4.html#.UOi3xuSZTPQ

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  2. コメントありがとうございます!!
    SLOW ARTさんにコメントいただけるなんて
    なんかすごいおしゃれブログにはや変わりいたしました。

    私は行くまでポーランドについてまったく知識なかったと言ってもいいくらい無知だったので、短い時間でしたが実際に訪れてなんて興味深い歴史、文化いっぱいの場所なんだと、なので去年「ポーランド・ヤノフ村の織物展」見に行きました。

    今年も開催されるのですね、わかりました遊びにいきます。

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  3. ゆーあびるさま

    ポーランドに旅行でいらっしゃったんですね!
    クラクフにワルシャワにチェンストホーヴァにもいらっしゃったんですね。
    チェンストホーヴァとはまた渋い。通り過ぎたことはあるのですが、私もまだヤスナグラは行ったことがないので、たくさんのきれいな写真で参考になりました。
    ポーランド、夏はさわやかで更にいいですよ。民芸市などのお祭りもたくさんあります。一度といわず又ぜひぜひお越しください!(自分の国のような宣伝になってしまいました・・)

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  4. はい、ぜひともまたポーランドに行こうと考えております。

    次は毎年6月に行なわれる夏至を祝う「聖ヨハネ祭」のランタン祭りをぜひ生で見てみたいです。

    あと突然ですが、なんでもスタジオジブリがポーランドでの作品展開にかなり力入れていると聞きました。

    でもどの作品もポーランド特有の文化でシータもパズーも美輪明宏も
    同じ一人の朗読者が吹き換えなのですよね。

    私も旅行中に朝、ポーランドでディズニーアニメが放送されていたのを
    たまたま見たのですが、
    噂どおりにlektorなる男の人のあまり感情がこもってるとは思えない、
    セリフを読み上げているだけというのに凄い違和感を感じました。

    でも親日家の多いポーランド、日本語を勉強したいという人には好都合で、
    子どもの時から日本のアニメを見まくったお子さんは
    自然と日本語を覚えちゃうなのかもですね。

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    1. ゆーあびるさま

      聖ヨハネ祭とってもステキですよね。夏至のころはほんとに日も長いし、
      緑もおおいし、お天気だし、さくらんぼは1kg200円だし笑一番オススメの時期です。

      ジブリがポーランドでの作品展開に力を入れてるとのこと。知りませんでした。
      確かに、一昨年かな、ポーランドのテレビ局で一週間、ジブリの作品が流れたジブリ週間がありました。あと、ジブリの作品DVDはセットで売りに出されているので、実は私はポーランドですべて買い揃えらくちです。
      そう、あのレクトルはどうも私も未だにうけつけません。ポーランド人に言わせると、オリジナルの音声が下敷きで微妙に聞こえる状態なので、吹き替えになってしまうよりもいいそうです。。

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  5. はい、毎年ギネスに挑戦しているというスカイランタンが凄いみてみたいのです。

    http://saitouyuki.blogspot.jp/2011/07/blog-post_3601.html

    私はオフシーズンのヨーロッパしか経験していないので、なんとか今年の6月にむりやりにでも
    強行でヨーロッパ巡ってこようかと考えています。

    私はまったく英語できないので
    まちがいなくとんでもない珍道中になることうけあいですが、
    命とデジカメさえ無事ならブログのよいネタになると考えています。

    チェコ旅行の時にも恩恵を受けましたが、東ヨーロッパは物価がお安いのでお買い物が面白かったです。

    でも、これからどんどんポーランド経済豊かになって色々値段が上がるのは間違いありませんので、

    旅行するなら今が狙い目ですぜよ!と周りを勧誘している常日頃です。

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