2011年7月5日火曜日

ほたるの郷

30歳さんは隔年ごとにホタルを見たい衝動にかられるとの事で

「今年、埼玉県秩父市の下吉田関地区に行ってみたいけど免許持ってないので

もしよかったら連れて行ってくださいませんか?」

と、私お願いされました。


免許取ったのが35歳の時で、車に乗りたいと思って取った訳ではなく、

世間体となんとなくの思いつきででした。

16歳になってすぐに原付免許取って買ったスクターは一年もたたずに

ほぼ廃車状態に追いやるほど注意力散漫な自分なので

出来るだけ自動車には乗りたくなくて、今まで軽井沢と名古屋の2回しか

運転したことなく、

助手席に人を乗せたことなんて合宿での教官以外初めてで

しかもそれが30歳さんだなんて

自分どんな精神状態におちいるのか、

間違いなく事故るので、

絶対に30歳さんに怪我を負わせたりは出来ませんので

事前に一回行って練習しておこうと考えました。



シュミレーションは完璧におこなおうと、30歳さんの最寄り駅近くでレンタカーを借りて、お家の近くでお出迎えして、秩父に出発と当日行う行動と同じ道のり過程を取って、ただかね農園に着きました。








一度はこの地域ホタル絶滅していたとの事です。

ホタルを子供たちに見せたいという思いで、他からホタルの卵をもらって、営利目的なく地域の大人たちが
力を合わせ、また再びこの地に復活させたそうです。

空気に自然を感じます。

ホタルの餌になるカワニナを繁殖させる水路があるのでこの場所が一番ホタル飛ぶそうです。


大きな池がありました。

釣りしている人がいます。


ここが行き止まりです。

さて、この空間にどんなふうにホタルうのでしょうか?

まだ15時ぐらいなのでだれもいません。



キッズコーナーあります。

こたつ船?、なんだこれはと思い撮りました。



早く来すぎて夜まで時間あまりまくったので秩父ミューズパークにも行って見ました。

このパルテノン神殿的な建物の裏側がホタルスポットだそうです。

でもが30歳さんが見たいと言ったのはこの場所じゃないので興味ないです。






6時ちょっと前にただかね農園駐車場に戻りました。
まだガラガラです。

なんか準備が始まってます。


駐車場代として200円を払うと蛍の絵柄のうちわがもらえます。


事前のネット情報では貰えるのはホタル飴だったのですが団扇に変わってました。

ホタルは暗くならないと光らないので、月明かりが隠れる曇り空でそれでいて雨はふらずにジメジメと蒸し暑く風のない陽気に多く飛び回るとの事なのですが、まさにこの日はそのベストコンディションの天候でした。

19時半になってもまだ結構明るくて、1頭(とう)、2頭(とう)がちらほらと樹木の中を隠れるように見えるだけなので、こんなものなのかなと、これじゃ30歳さんがっかりしちゃうなとか考えていたら
20時近くなると一斉にあたり一面にホタルが現れ、これが乱舞というやつなのかと驚かされました。


※昆虫は一匹とかじゃなく、「頭」で数を表すそうです。人間にとって意味・希少価値のある生物を数える場合に用いられるようです。
ホタルを撮影するのはコンデジでは大変難しく、デジタル一眼カメラが必要と分かり、そうだ自分オリンパス ペン もってるし撮ってみようと試みました。ISOって何だろう?とかさっぱり理解していないのですが、数値を高くするとなんか暗い場所でもフラッシュたいてないのに明るく写るので見よう見真似でホタル写しました。

ホタルの光跡が写ってます。





この写真もそうですが、ネットで沢山見かけるホタルの写真は、実際見るものとは全然違いました。

今のご時勢、ネットで何でも見られる世の中ですが、それでそのものを分かった気になっちゃいけないとホタルから教わりました。


この道、ISO200位で撮ったものなので明るく見えますが、本当はもっと薄暗いです。


私が帰る21時前には駐車場ほぼ満車になってました。
この日は大事な日のための完全なシュミレーション目的なので、また30歳さんの家近くまで戻ってから、
レンタカー返却して帰りました。

そして7月3日、運命の当日になり30歳さんを乗せてホタル見に行きました。

同じマーチの禁煙車を予約したのにも関わらずなんか最新型らしく、キーをささないでボタンでエンジンかける
タイプで、カーナビもバージョンが違うのか勝手がちょっと違っていて色々戸惑いながらもなんとか無事、
ただかね農園に到着したのが19時ちょっと過ぎ位で、なんか意外とほぼ私の予定通りに着きました。

この日は昼間は晴天だったのがつく頃には曇り空に変わり、蒸し暑いとてもよいホタルびよりになりました。

事前に来たときと同じで、20時ちょっと前に乱舞が始まりホタルたちが舞い上がってくれました。

30歳さんは、こんなの初めて見たと大変喜んでくれて、

じーっと...静かに光のまたたき明滅を見つめていました。

私はホタルはもう見てるので、そんな30歳さんを後ろからじーっと見つめていました。

時間も21時近くなり、30歳さんの明日の仕事もありますので帰路となり、

またなんとかお家の近くまで30歳さんを送り届けることができました。




30歳さんにホタルを見に行きたいと相談された一ヶ月ちょっとの期間、この日のことだけ考えて生きてきて、
自分にとって今年一月に行った初めての海外旅行プラハ以上に劇的な出来事なので終わった今現在、
猛烈な脱力感におそわれています。

今回のドライブの感想を30歳さんに聞いてみると、即答で「サバイバル」と答えられました。

事前に一回行っていて、さらにカーナビがあるのにも関わらず幾度となく道を間違える始末で、終始失態を見せ付ける惨憺たる結果でしたので、むこう半年は涙で枕を濡らす日々が続くこととなりますが、

最大の目的である、30歳さんに怪我なく無事にホタルを見てもらい送り届ける目標はなんとか達成できたのでそれ以上多くを望んでは神仏から罰が下すと心得て枕を噛んで寝ます。


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