2010年5月11日火曜日

サントリー美術館

2010年3月27日~5月23日開催のサントリー美術館『和ガラス 
粋なうつわ、遊びのかたち』を見に行きました。


サントリー美術館は以前、 赤坂見附にありましたが、2007年に六本木に誕生した東京ミッドタウン内に移転していました。

一生懸命、見よう見まねで海外の技術を取り入れて進化して行く日本のガラスの歴史を観れて楽しかったです。日本で本格的にガラスの器が作られ始めたのは江戸時代と短く技術的な部分でのイニシアチブは低いからかもしれませんが、陶磁器のように後世に残るような国宝とか重要文化財が日本では存在しません。ですが私にはガラスが持つ透明感、涼しげさを一番感じさせるのが日本のギヤマンです。
この美術館の 設計は根津美術館や無印良品 窓の家と同じ建築家・隈 研吾(くま けんご)氏で、床材にはウイスキーの樽材を再生利用されていて、空間が木と和紙で構成されています。日本古来の美のイメージを壊さずに今の現代建築で設計し作られた建物だと思いました。面積は広くは無いですが贅沢な高級感を味わえる“おとな”の美術館です。
びいどろ、ちろりなどの言葉の響きに私はアンニュイな雰囲気を感じました。子供の頃の夏休み、お婆ちゃんの田舎で昼間居間で一人静かに黄昏(たそがれ)ているかのような感じになります。私には田舎など無かったのであくまでも妄想ですが。
吹き抜けスペースはインスタレーション「風鈴の森2010」として今では日本で2軒だけになってしまった江戸風鈴が約500個吊り下げられていて、不思議ですが、涼やかな音が静かと言うかサイレントに響き渡っている、言葉活字にすると矛盾する音を感じました。

0 件のコメント:

コメントを投稿