日本で一番歴史のある科学館
大阪市立科学館
ついにきました。
大阪市制100周年事業として、65億円の100%関西電力からの寄付で1989年に開館しました。
全身は1989年(平成元年)施設の老朽化を理由に閉館した、
四つ橋にあった日本初の科学館でありプラネタリウム館である
大阪市立電気科学館「通称は電館(でんかん)」です。
地下鉄四つ橋線四ツ橋駅と地下で直結してました。
漫画家の手塚治虫も少年時代に開館間もない電気科学館に頻繁に通っていたそうです。
科学館の同じ敷地内には建物が独特の形をした「国立国際美術館」もあります。
開館時間9時30分ちょっと前についたのですが、
入り口前に校外学習の小学生がいっぱいでした。
地上4階、地下1階の5フロア構成。
各フロアに「宇宙とその発見」「身近に化学」「おやこで科学」「電気とエネルギー」といったテーマ展示と2011年導入の最新CG投影機能を持ったプラネタリウムを備えています。
一階にレストランありましたが、
もし混んでいたら、食事はお隣にある国立国際美術館B1にあるレストランという手もあります。
建屋入口は1階ですが、チケット売り場は地下1階にあります。
入場券といっしょに、その日のプラネタリウムの見たい時間のチケットも購入します。
そこからエレベーターで4階まで上がります。
そして各フロアーを回って降りて行くシステムになっていました。
建物中心は吹き抜けになっていて、
セスナ機がゆうゆうと羽を広げられるほど広々とした空間です。
【4階「宇宙とその発見」】
4階は宇宙のことと磁石や電気のことが学べるようになっています。
科学館特有の物理的な実験を体感できる施設に子供たち夢中です。
計算機
そろばん・計算尺・手回し式機械計算機・電動機械計算機・電子式卓上計算機(電卓)という計算道具の変遷を紹介しています。
真空管式カラーテレビ
昭和43年2月に売り出されたこの型は212、000台生産されたそうです。
販売価格は167,000円
イタリアのお札10000リラ
EUの国々で「ユーロ」というお金がつかわれるまでの
イタリアのお金の単位は、「リラ」でした。
10000リラ紙へいに印刷されている人が、電池を発明した、アレッサンドロ・ボルタです。
また、お札の真ん中に印刷されているのが、ボルタの発明した電池の一種だそうです。
じしゃくでくっつく?
机の中に、いろいろな日用品や文房具が入っています。磁石につくモノとつかないモノをしらべてみましょう。この展示では、・ 木やプラスチックは磁石につかないこと・ 鉄やニッケルが磁石につくこと・ 磁石に付く金属とつかない金属があることがわかります。
磁石の花
中央にある強力磁石(10cm角のネオジム磁石)を動かすと、その周囲にあるビニールタイがダイナミックに運動し、磁力線の変化を見せます。
光学・現代の光学機器
古い時代の望遠鏡や顕微鏡から現代のカメラレンズやプリズムまで、光の屈折や反射といった性質を利用して作られた光学製品の実物を展示しています。
ケプラーモーション
ケプラーの法則を体験的に学習するのがこの装置です。真ん中に穴の開いた大きなお碗にボールを転がします。穴が太陽(地球)、ボールが惑星(人工衛星)にあたります。ボールは穴に近づくほどスピードアップして、すんなりとは穴に落ちてしまわないことが観察できます。ケプラーの法則は惑星や人工衛星の運動を支配しているそうです。
カオティック振り子
T字型のアルミ板に3枚のアルミ板を取付け、それぞれが自由に回転できるようにしたもので、ふしぎな回転運動が楽しめます。
力くらべ
軸の両側に輪が付いたものが3台あります。片側の輪の大きさは3台とも同じですが、もう片側はそれぞれ異なっています。2人で互いに反対向きに輪を回すことで力比べをすると、大きな輪のときは、「てこ」の原理と同じ理屈で小さな力で勝つことができます。この原理はねじまわしなどにも使われているそうです。
サイエンスギャラリー
写真展や企画展示を催すコーナーです。時々、内容が変わるそうで、通常は「大阪とノーベル賞」というコーナーとして「日本初のノーベル賞は中之島生まれ」と「自発的対称性の破れを見る」を展示しています。写真パネルのほか、湯川秀樹の直筆原稿や「磁石のテーブル」があります。
磁石のテーブル
この展示装置は、カーアクセサリー用の方位磁石をターンテーブルに約1000個敷き詰めたもので、魚の群れのように、方位磁石が向きを揃えます。
コッククロフト・ウォルトン型加速器
1934年、菊池正士らが大阪大学に設置した日本初の加速器の一部(実物)。60万ボルトの高電圧を発生させることができました。水素や重陽子を加速し、重水にぶつけ、発生した中性子を使って原子核の性質を研究したのだそうです。
分子構造と物質
生命にとって重要な物質であるDNAの巨大分子模型やダイヤモンド・鉄・ブドウ糖などの分子模型、さらには石油・空気・鉱物からつくられるさまざまな物質と分子構造を展示しています。自然界に存在する物質を化学的な性質を失わないまで細かくすると分子になります。その分子を構成する原子の結合の仕方を分子構造というみたいです。
【3階「身近に科学」】
普段の生活では、改めて考えることがあまりない、
化学的な視点で身の回りのものを観察してみようのブースです。
今年から3階展示場に設置した『色の化学』コーナー
ハルメンズの20世紀のジャケ裏のパッケージ思い出します。
ガイコツバイク
1台のバイクに、いろいろな部品が使われています。金属やプラスチックといった素材がその大部分を占めています。身のまわりにあふれる様々な素材が、もともとは地球のどこにあって、どのように加工されて使われているのか考えてみましょうとのことです。
お酒はだいじだよー♪(アフラック)
でも、飲みすぎ気をつけようぉー♪(アメリカンファミリー生命保険)
デッド・オア・ダイ!
自然が作るにおい
自然界には、人間にとって、好ましいにおいを出すものがあります。主に植物を中心とする天然香料です。植物などに含まれる、香り成分である分子が、直接、または温められることで、良いにおいを放つようになります。ここでは、天然に存在する実際の香料を紹介し、そのエッセンスを利用して香りを体験できるコーナーです。
人が作るにおい
自然界に存在する香料原料は、採取が難しかったり、貴重なものであったり、安定的に商品として扱えないものがあります。そこで、化学合成をすることで目的とする香りを作ることが多くなっています。ここでは、一般的な化学薬品やそれらを混ぜ合わせて作った合成香料を展示し、その香りを体験できるようにしているコーナーです。
歴代マックが並んでました。
映画「七人のおたく」で、Macオタクの江口洋介が高松の部下を殴るのに使用したのと同じ専用バックは貴重です。
におい食堂
数多く作られる香料を混ぜ合わせることで、食べ物のにおいを作ることができます。実際の食品においても、品質の向上や、食欲をそそるためにも必要とされている合成香料。ここでは、さまざまな薬品が混ぜ合わされることで、作られる食べ物のにおいを体験できるコーナーです。
スーパーセンイ
もともと繊維は、衣類を中心に発展してきました。現在では、あらゆる機能や特長を持つ繊維が誕生し、利用されています。
ここでは、宇宙空間で飛行士の生命を守る宇宙服、発熱する繊維、高熱でも燃えない繊維、速く泳ぐための繊維など、実際の製品でその進化をみせるコーナーです。
【2階「おやこで科学」】
体感的にかがくに触れようを目的に幼児~小学校低学年そして、
その保護者を対象とした展示場です。
「ボールを転がす」、「風の力」「鏡」「音を鳴らす」といった展示物で楽しみながら、体感的に科学的な現象や仕組みに触れることができます。
ういているでしょ
私が訪れた科学館に必ずあるドリフです。
【1階「電気とエネルギー」】
電気はどこで、どのように作られ、どのようにして私たちの家まで運ばれてくるのでしょうか。 ここでは、展示物や、自分の体力を使って「電気をおこす」体験をすることで、発電所の圧倒的なパワーを実感させることで、いかに電気は大切かをしらしめる
100%関西電力からの寄付で作られた科学館ゆえの展示ブースです。
水力発電
ハンドルを回して水をくみ上げよう。水槽に水がたまると自動的に下に流れ落ちます。その勢いで発電機につながった水車が回り、電気がおきます。でも、小さな電気がやっとつくだけ。電気をおこすって大変だなあ、と思わせるコーナーです。
核分裂連鎖反応シミュレーション
ピンポン球を上からいれると、つぎつぎとピンポン球がはじけ飛びます。
ひとつのきっかけから次々にものごとが起こることる連鎖反応を視覚的に面白く見せます。
コンセントからの旅
この装置ではコンセントに見立てたワイヤを引っ張れるようになっていて、コンピュータ・グラフィックスにより、電柱-電線-変電所-高圧送電線-発電所と電気の流れを逆にたどっていくことができます。家庭のコンセントにはどこから電気が来ているのかがわかります。
送電鉄塔と電柱
3万3千ボルトの電圧に耐える本物の鉄塔です。でも、全体では高さ20メートルを超えてしまうのでその上の部分だけが展示されています。
電柱の高さって知ってますか?地面にどれくらいの深さで埋められているのでしょう?何ボルトの電圧が送られてくるのでしょう?電柱についているバケツや箱のようなものはいったいなんでしょう?電柱の上の部分を2本展示場に建てました。実物をまぢかに見てそんな電柱に関するいろんな疑問を解決しましょう!のコーナーです。
家庭の電力消費とエネルギー
私たちの家電製品の種類や数、そして電力消費量が時代とともにどのように変化していったのかについて紹介しています。
家電製品はなつかしい昭和時代のテレビ・ラジオから、現代のサイクロン式掃除機まで、約60点の実物資料を年代別に展示するとともに、主要な家電の年表を紹介しています。
また、20世紀初頭から現在までの電力消費量の変化を示したグラフも紹介しています。
真空管式白黒テレビ 1954(昭和29)年
(ゼンラル17・T6型)
学天則
入り口すぐ脇には學天則(がくてんそく)というロボットのレプリカが居ます。
学天則は、1928年(昭和3年)、大阪毎日新聞社の論説委員だった西村真琴が作った人造人間(ロボット)で、東洋初のロボットといわれています。
「天則(自然界・宇宙の法則)を学ぶ」という意味で名付けられ、ものごとを創造することを表現しています。動きがなめらかになるように動力源には圧縮空気を用い、表情がいろいろと変化します。
10時00分から16時00分まで1時間ごとに約3分間動きます。
動画撮ってました。
学天則は、いろいろな民族のよいところをあわせ持っていて、時代にも風俗にも
縛られない姿をしていて、胸に付けているコスモスの花は宇宙をあらわしていたり、
学天則の姿にはいろいろな意味が込められているとのこと。
学天則を作ったのが、水戸黄門で2代目黄門さまを演じていた西村晃さんのお父さんだそうです。
映画の帝都物語では、西村さんがお父さんの役を演じたことでも知られています。
キューブくん
どんなに崩したルービックキューブも、6面早くそろえる手順を計算して、
両腕に使われている産業用ロボットアームが正確に瞬時に組んでました。
偏光ステンドグラス
科学館の入口の上には、偏光板というグレーの板がつってあります。
ところが、手持ちの偏光板を通して入口の上の偏光板を見ると、
グレーだった板がカラフルな星座の絵に変わります。
また、手持ちの偏光板を左右に傾けると、
星座の絵の色が変化します。
良い席に座りたいので上映30分ぐらい前に、
プラネタリウムホールのある地下一階行きました。
投影は11:00からの「宇宙に浮かぶ望遠鏡」を選びました。
カールツアイス社製 II型プラネタリウム
ホール入り口には、日本で初めて使われたプラネタリウムの機械を静態展示しているのですが、
今回の大阪旅行一番の目的なのがこの投影機見に来ることでした。
1937年に東洋圏で初めてドイツのカール=ツアイス光学会社から大阪市が買い入れたものです。
1989年5月末まで大阪市立電気科学館で数多くの人々に星空への夢を与え、魅了してきました。
それで、投影機の下には移動のための車輪がついていたのですが、
この画像は2011年に行ったチェコ、プラハで見た静態展示されているプタネタリウム投影機のものですが、ほぼいっしょなので、年代同じぐらいなのだろうと思いました。
2000年(平成12年)に大阪市登録文化財に指定されました。
両端の二つの球は恒星を映す装置で、星座を32分割して9000個の肉眼星を1kwの電球で映します。
途中に太陽や月、惑星の投影機が配置されていて、複雑な歯車の組み合わせにより地球上のあらゆる地点から眺めた過去から現在、未来の星空を再現します。
星座絵投影機
製作:カール=ツァイス=イエナ
製作年:1936年頃
プラネタリウムの星像に線画を手で合わせるメカです。
星座絵は20枚入るようになってるそうです。
太陽系投影機
製作:ミノルタカメラ
製作年:1973年
太陽を中心に、水星・金星・地球(月)・火星・木星・土星・彗星が公転している様子を投影するメカです。
彗星は太陽に近づくと尾が出るように工夫されているそうです。
1989年(平成元年)に引退するまでの52年間に、
この投影機で星空を楽しんだ人は、延べ2,000万人にもなります。
映画「わが町」(製作年 1956年)で、
ラストシーンに電気科学館のプラネタリウムが登場します。
それで、早めにならんだのですが、
すでにこれだけの数のこどもたちが先に列をなしてまして
良い席の確保は無理だなと内心あきらめました。
ドーム直径26.5mと世界で五番目の大きさだけあり
入った瞬間圧巻されます。
解説員の方は嘉数次人さんでした。
大阪府出身。大阪市立科学館・学芸員。天文担当としてプラネタリウム解説や講演会などを行なっている。大阪の町人学者などが活躍する江戸時代の天文学史に精通している。自称「大阪市立科学館唯一の文系」だそうです。
それで、
校外学習で来た小学生のみなさんは
20度の傾斜型座席下側にすわるので
コンソールすぐ後ろの良席に座ることができました。
解説によるとこの座席、何とおフランス製なのだそう。フカフカで心地良かったです。
最初は解説員の方による今夜の星空解説ですが、
どのプラネタリウムでも必ず登場する「夏の大三角」すっかり覚えたので、
いつか、空気が澄んでいて地上からの明かりが少ないところで
見てみたいです。
そして、「宇宙に浮かぶ望遠鏡」ですが、
地上から約650km上空の軌道を周回しているハッブル宇宙望遠鏡の話で
地上の望遠鏡で星を観測すると、どうしても空気に邪魔されて、ぼやけた姿になってしうから、
宇宙に望遠鏡を浮かべてれば
星からの光が空気の揺らぎによって邪魔されず直接観測することができて、
鮮明な星の姿を撮ることができるのですよと
ハッブル宇宙望遠鏡がいかにすごい望遠鏡であるかを紹介するものでした。
宇宙望遠鏡がとらえた、驚くような星の世界にご案内されました。
この投映機は2004年に導入したコニカミノルタプラネタリウム社製「インフィニウム L-OSAKA」という機種です。
投影できる星の数は天の川の数は入れないとですが約9000個だそうで、
前のカールツァイスⅡが約6,000個なので、数的にはそんなに進化したように感じませんが、
肉眼で見える星を投影 するプラネタリウムとしては日本で一番美しいといわれるのが
インフィニウムL-OSAKAです。
大阪の星空見れて大満足でした。