2009年1月30日金曜日

国際子ども図書館

旧帝国図書館(現国際子ども図書館)に行ってきました。三越本店や中央区立常盤小学校と同じく 東京都選定歴史的建造物に選定されている建物です。



火曜と木曜日の午後2時から行なわれているツアーに参加してきました。たてものコースの方が人気のようですが、としょかんコースだと普段は一般は入れない書庫を見学できたりします。






出来るだけ建物の現状は壊さず、現代の建築基準をクリアーし最新の閉架式図書館としてよみがえらせ、それまでの国立国会図書館ではあまり所蔵として大きくおもむきがおかれてなかった児童書専門の図書館と再生し、法律で決められているからでしょうが、ただで利用できるという素晴らしい空間です。
明治期に作られたレンガの壁ももっと綺麗に修復できるのをあえてクリーニングも7割ほどにおさえて天然ウエザリングで面影を残す手法をとってます。




大階段もデフォルトの状態だと子供が身を乗り出したり隙間からの落下の恐れがあるので割れたとしても飛び散ったりしない強化ガラスで防御されています。

















「おす”と”あく」と両側にプレートされているこの観音式の扉は両側に開くようになっているので、おした側に園児がいたりすると危ないのでいつもは内側にドアストッパーで止めて固定してあります。
このちょうつがいも当時のもので壊れたら変わりはないそうです。
オリジナルのちびくろサンボは複写禁止なので(1999年に完全オリジナルで復刻されているのであまり意味はないように感じますが、)ブラック・サンボくんをかりて有名な2枚の絵を試しに複写してもらいました。



子どものへやの照明はどの角度から本を読んでも影ができにくい光天井と呼ばれている物で寝そべったり向きを変えたりしても読みやすい親切設計です。


今の建物は実際の完成予想の三分の一しかできておらず、If-ですがもし日本が戦争に勝っていれば、帝国一の巨大なロマネスク建築のモダンでステキな図書館が出来ていたのかと思うと残念に思わざるをえなかったりします。

現在は本のミュージアムとなっている旧普通観覧室は男性専用で女性は別の部屋があったそうです。田嶋陽子が怒り狂うであろう男尊女卑です。奥に見える扉、エディキュール(小さな神殿)は右が書庫に通じていて左が分電盤なので右の扉は開け閉めしすぎて劣化しすぎてしまっているので今は復元したものですが、左の扉は現存のまま残されています。
現代では 図書館法の17条の 「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。」で複写しなければ利用はただですが当時は現代の紙幣に換算して100数十円ほど入館料取られていたそうです。

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