私は日本画は得意ではないので、普通だったら行かないのですが、“29”歳さんに教えてもらったので言って来ました。
上野公園に向かう途中に近道ができてました。
エレベータがあり便利だとは思いましたが、東京文化会館と国立西洋美術館の間を通らないと上野公園に来た感が薄れる事を発見しました。
建物内ロビーに入った瞬間なにかほのかによい香りが漂います。
日本における「香り」の歴史の展示として香炉や香合なる道具が展示されていました。
日本に「香道」という文化があること私しりませんでした。
香木として展示されている「白檀」は触って香りをかいだりできたり、個々のスペースには香りBoxがあってふたを開けて匂いを楽しむコーナーありとまさにかぐわしき展覧会です。
勿論かりました。
ナレーションは音声ガイド界重鎮の藤村紀子さんでした。
藤村さんの素敵なお声は下のURLに飛んで「院政期の絵画展」をご試聴ください。
http://www.adaudioguide.com/how_to/sample.html
「夜梅」 速水御舟(はやみ ぎょしゅう) 昭和五年(1930)
この展示会のチケットの図案にもなっている作品で、満月の下梅の木がぼんやりした暗闇に浮かぶように描かれていて、神秘的な雰囲気があり、春の夜の香りが絵から浮かび上がっていました。
速水御舟(1894年~1935年)は大正期~昭和初期の日本画家です。
「芸術の上で常に欲しいと思うのは芳しさです。」
という馨り高い言葉を伝えています。
「 楚蓮香之図」 上村松園(うえむら しょうえん)大正十三年(1924)頃
上村 松園(1875年~1949年)は女性の目を通して「美人画」を描いた人だそうです。
絵のモデルになっている楚蓮香(それんこう)は中国楚の国に実在した美人と言わていて、容姿端麗にして国色無双といわれた長安一の美女。一歩外に出ると蝶がその香に誘われ、付き従いながら翔び遊んだそうです。
おなじ楚蓮香モデルの大正三年頃に制作されたものも展示されていたのですが、十年たって描かれたこちらのほうが甘くうっとりする匂いがしました。
「香り」を嗅ぐのではなく「聞く」とあらわすところがなんとも日本の美術の優雅さが感じられます。
聖徳太子も光源氏も生まれつきよい香りを漂わせていたという設定だそうです。
「香りを見る」展示とはとても新しい貴重な体験をさせてもらいました。
゛29゛歳さんが観に行ってなかったら、絶対私も行ってはいないので感謝です。
この建物一階には大浦食堂という学食がありました。コーヒー160円とお安いです。
営業時間は午前八時から午後五時半までです。
その地下には芸大生活協同組合がありました。
美大の生協だけあり画材が売っています。
本当に行ったんですね・・・そんなに面白くなかったと思います。
返信削除八重桜も散ってきてるし何だか無理強いしたようでごめんなさい。
そして私はもう30歳さんです。
とっても面白かったですよ。30歳さんも香りBoxのふた開けて匂い嗅いだのかと想像しながら歩く行為が楽しかったです。
返信削除速水御舟が素晴らしいと教えてもらわなければ、よく観ようとせずさっと素通りしていたはずです。
無理強いとか微塵も気にしないでください。
軍艦にしろ新日鉄も今までの自分の中には無かった新しい世界ブロックを覗いて垣間見てみようとする行為がとても新鮮でワクワクして楽しいのです。
気軽に面白いと思った事があったらどうぞ教えてください。