今回のプラハ旅行で一番行きたい場所で、ブログにどうしても乗せてみたかった出来事を5ヶ月以上たってようやく順番が回ってきたので上げます。
私が最初にその場所の存在を知ったのは
『河向こうのフェスティバル』というroyalfestivalさんのブログで
“黄葉のプラハ 黄金の虎”
を読んだからなのですが、
その内容に驚きを隠せませんでした。
一人の日本人の女性が、一軒のビアバーでビールを飲むだけのお話なのですが、
けして広いとはいえない店内にはいると
「皆ギロリと一瞥した後は、じろじろ見るというよりは、その場にいてはいけないものを徹底的に無視するといった態度。」
入り口すぐ右側の立ち飲みスペースで、一杯だけ飲んで退散しようと、指を一本立てるジェスチャーをウエイターに向けるが
「無視。」
世界一美味しいというビールを飲むために意地になって20分以入り口に立ち尽くし頑張るとようやく別のウエイターが席を案内すると隣の客が「Reserve」の札を見せて座らせるの拒否攻撃。
それでも諦めずに粘ったらなんとか席に座れたものの同席のおじさんに足元にいる犬を押し付けらるなどの見事な拒否られづくしに私は、
「どんだけビール一杯飲むだけでハブられてるんだよ!?」
と、驚きましたが、ようやくそのビールを味わったら、
今までの苦労を忘れてしまうほど美味いのだそうです。
もうどれだけおいしいビールなんでしょう?麦汁星のすみびとならこんなこと知ったら飲んでみたくてしょうがなくなり、心のうづきを抑えられなくなるのは至極当然であり、
プラハに行ったら絶対私もこのビールを味わってやる!とその熱き野望を燃やし、どうやったら飲めるのか術を探ろうと色々調べてみると、
『ビールと古本のプラハ』という本に何度もこのホスポダ(パブ)が登場するのですが、シュタムガスト(常連客)で席がうまっていて、観光客いちげんさんはお断り的な掟があるとの事。
同じ日の同じ時間に同じ人が同じ席に座る暗黙の仕来たりが存在することが分かりました。
そんな空間に自分入れるのか?と尻込みしてきましたが、
作家ボフミル・フラバルも自身のエッセイでたくさん賞讃してたり、
ビル・クリントンも大統領時代にチェコ大統領につれられてこの店でビール飲んだりとか知ると
ますますその世界一おいしいビール飲んでみたくて仕方なくなりました。
さらに調べると、5時以降は完全にシュタムガストに席を占領されて入るのは難しいが、
お店が開店する3時にすぐ並べば観光客も入店するチャンスがあることが分かりました。
実は私プラハ初日に一人旧市街を散策していたら偶然「黄金の虎」を発見していました。
勇気をだしてロイヤル・フィステバルさんのマネして入り口のすみに立ち3分ほど頑張ってみたのですが、日本でさえこんな頑固店入るの大変なのに一切言葉交わせない奴が太刀打ちできるあろーはずなくて、これは自分一人じゃ絶対無理だと悟り
恒例ですが、また桐渕さんに相談したら
大のビール好きの桐渕さんもここの存在は知ってはいても敷居が高いのでまだ一度も黄金の虎のビールを飲んだこと無かったとの事で、
私の「世界一美味いと言われている黄金水飲んでみたい!」
という欲求に答えてくださり、じゃあ一緒にいきましょうという
とても有難い話の展開に相成りました。
「三時に店の前で待ち合わせしましょう。」
と約束しました。
「黄金の虎」は天文時計のある広場の裏手の小さな通りHusova(フス通り)にあります。
私は30分以上前に着いてじーと待っていました。
ああぁ、ついに“黄金の虎”、U Zlatého tygra(ウ・ズラテーホ・ティグラ)のビールが飲めるう。
一人店のまん前でハアハアが止まりませんでした。
堪らずに店のドアまで来て、また店の外にでました。
黄金の虎の道路を挟んでまん前には、別のビアバーがあります。
そう言えば入店を断られた観光客がすぐ向かいのお店に入って我慢する内容のブログを何度か見かけた事を思い出しました。
ガラスにトラが映り込んでいます。
3時に近づくと人が段々とあつまりだしました。観光客ではなく地元の方です。
そうなのです。あまりに人気なので現地の人も開店すぐに来て並ばないと入れないほどのお店なのです。
あぁ、桐渕さんまだかなまだかなとこれほど人が来るのを待ち望んだのは学研以来です。
すると3時10分ほど前に奥様の直子さんと息子さんの悠人さんが現れて驚きました。
直子さんもこんな事が無ければ来る機会がないとの事で入らしてくださいました。
悠人さんをつれて来たのは、桐渕さんご夫婦もチェコに来て10年なので、もちろんチェコ語を話せるのですが、大人になってからの学習なので文法も発音もむちゃくちゃ難しいチェコ語をまださすがに100%習得できていないとの事なので、この現地の人でさえ入るのが困難な敷居の高いお店に確実に入店するため、完全ネイティブ発音でチェコ語を話せる悠人さんも来てくれたのです。
これほど心強い見方はいません。
三時ちょうどぐらいに賢二さんも着きまして四人で勤しんで店内に乗り込みました。
ビアサーバーとなりの注ぐとこ見放題の良席に座れました。
いつも言われるそうなのですが、悠人さんは普通にチェコ語を話せるので、
「なんで日本人なのにチェコ語はなすんだ?」
と現地の人に驚かれるそうです。
ここでもそうでした。
噂通り注ぎ方に納得いかないとビール捨てたりしていてこだわりを見れました。
灰皿置かれていますが、桐渕さん親子も私もタバコは吸いません。
来ました。
息子さんはお酒飲みませんので、3人でいっせいにのどにはこびました。
おいしゅうございました。
私はすぐさまチェコで美味しいビールを今までたくさん飲まれてきた隣の賢二さんの評価が知りたくて
「どうですか?」
と尋ねました。
賢二さんは
「うん。美味い。」
と感嘆な一番の感想が心から出ていました。
プルゼニュスキー・プラズドロイ(ピルスナー・ウルケル)
1杯40コルナ(約200円)と天文時計裏の旧市街内にあるのに値段もお安いです。
伝票です。飲んだビールの数を線で表わす。いろいろなブログで見たとおりです。
左から、チェコの作家フラバル、ハヴェル・チェコ大統領、クリントン
ビル・クリントンも食べた豚をジャガイモのころもでくるんで揚げた「ブランボラーク」
ここに来たら絶対食べたいと思っていたのですがこの時はこの料理の名前分からなくて
ジャガイモのころもで上げた豚が食べたいと告げると桐渕さんご夫婦は分からなかったのですが、
悠人さんがご注文してくださいました。
本当に感謝しています。
で、味なんですけどプラハに来て、いや、日本でもこんな美味しいもの食べたことが私ないぐらい美味しいものでした。
そして名物のタルタルステーキ通称「タタラーク」も頼んでいただきました。
今現在、どうしてもユッケを連想してしまいますよね・・・
牛赤身の生肉にケッチャップ、マスタード、みじん切りの玉ねぎ、さまざまな薬味を混ぜ合わせて
カリカリの揚げたパンににんにくをこすりつけた上に乗せて食べるのです。
美味しゅうございました。
http://www.ab-road.net/europe/czech/prague/guide/00422.html
上のエイビーロードのガイド記事では、「チェコ人生肉大好き。」と書かれていますが、桐渕さんの話では、生で肉を食べる料理はこのタタラークぐらいで、基本的にチェコでは生肉は食べないそうです。
「レバ刺しってチェコにあるのですか?」と質問したところ即答でありませんと回答されました。
日本の居酒屋に比べると食べ物の種類は全然少ないです。
直子さんに言われました。「ゆーあびるさんは飲むときあまり食べないからチェコ人と似てますね。」と、
自分でも似てるかなと思います。
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